こちらの記事は2011年のブログ記事です。
昨日来られた患者さんが印象的だったので少し書きたいと思います。
当院では不思議と癌のケア(癌を治すわけでは無く、癌になった事に対する不安や恐怖、腰痛や肩こりなどの他の症状改善、抗がん剤等の副作用による様々な不定愁訴の軽減・・・・)を目的に来院される方が数名いらっしゃいます。
昨日来院された方は、昨日が3回目だったのですが、丁度1年前に乳がんの手術をし、ホルモン療法・抗がん剤を行いやっと色々な事が落ち着いてきたので、「自力で免疫力を高めないといけない!」と思い 不安を感じながらも来院されました。
初診時は色々今までの経過を話されてるうちに、 涙が溢れ今の苦しい胸の内を語られました。
「元々、対人恐怖があり病気に対しても凄く不安を感じていたので毎年検診を行っていたのに何故乳がんになったのか!?」っと。
癌について僕が知っている範囲内での知識を伝え、今何をすべきか!
対人恐怖についても色々と身体の施術をしながら話をしました。
今1番して欲しい事は、楽しこと!気持ち良いこと!心地良いこと!に焦点を当て、味わうことを提案しました。
再発への不安や対人恐怖で楽しいことを上手く楽しめないことなど、色々な不安や恐怖に焦点が当たり、本来楽しめたことを楽しめないことはそれこそ免疫力を下げます!
あと施術は重要なポイントを考慮しながらなるべく気持ちよさを味わえるように行い、最後は自宅で簡単に出来るので、せんねん灸を行ったところ、こちらも凄く気持ち良かったそうで自宅でも行う事にされました。
2回目は1週間後に来院され、前回の治療後から頭痛が無くなり非常に身体が軽かったそうで、今日は前回の不安な気持ちから一転し楽しみに来られたそうでしたが、まだまだ不安な気持ちが強く対人恐怖になったきっかけなども聞きながら前回同様に治療を行い、終了~
治療後、彼女のためにこの気持ちを持って生きることが出来れば、対人恐怖なんて吹き飛ばせるだろうと思い下記のメールを転載しました。
沼野尚美(なおみ)さんの心に響く言葉より…
Mさんは、28歳の若さで末期癌患者となってホスピスに来られました。
当時5歳と3歳の子供さんのお母さんでした。
病室に到着された後、挨拶に伺った私に涙を浮かべて、
「私、どんな姿になっても、子供たちのために生きていてやりたい」
と言われました。
それからの日々、病室で子供たちとの時間を大切に過ごされた彼女でしたが、ある日、訪問した私に初めてこんな弱音を吐かれました。
「私、もうダメだわ」
淋しそうにいわれたその言葉に対して「どうしてそう思うの?」と問うと、
「だって体の中から力が出てこないんですもの。
自分の体でわかるわ。
もうあまり長くは生きられないと思う」
と言われ、レターセットを買ってきてほしいと頼まれたのです。
翌日、レターセットを手渡すと、彼女はその日から、少しずつ子供たちに宛てて手紙を書き出されました。
5歳の長男が、小学校に入学する日まで生きられないと思った彼女は、まず長男への手紙を書きました。
しょうがっこうに、にゅうがくした
さとしくんへ
おめでとう。
おかあさんは、さとしががっこうへいくすがたを、
ちゃんとおそらから、みていますよ…
ひらがなばかりで書かれた手紙でした。
小学生になった長男を、どんなに誇りに思うかという彼女の気持が込められていました。
彼女は次に、中学生になった長男を想像して手紙を書きました。
「しばらく、ご無沙汰をしていました」と書き始められた手紙は、ユーモアも込められていて、漢字も使われた手紙でした。
高校生になった長男へ宛てられた手紙は、大人としての文体で書かれ、所々に涙の跡が見られました。
まだ5歳の息子の姿を見ながら、高校生になる姿を想像することは、どんなに辛かったことでしょう。
家族に内緒で書かれた手紙は、亡くなる前にご主人の手に渡されました。
そのとき、彼女はこう言ったそうです。
「今までありがとう。
あなたと結婚できて幸せでした…。
あなたはまだ30歳。
だから私がいなくなった後、いい方が現われたら再婚してください。
子供たちを大切にしてくださる方だったら、私は天から祝福します。
しかし、こんなに早く旅立つことになって、子供たちに十分に愛を注げなかったことが残念でなりません。
それで子供たちへの手紙を書きました。
子供たちの成長に合わせて一通ずつ渡してくださいませんか。
私の姿が消えても子供たちへの愛は残せると思いました。
これからも愛されているこを知るならば、子供たちはどんなことがあっても、真っ直ぐに生きていくことができるでしょう。
だから、愛されていることを感じさせてやりたいのです」
沼野尚美さんは、アメリカの大学で心理学を学び、病院チャンプレンとカウンセラーを兼務している。
チャンプレンとは、教会に属さないで、施設や組織で働く聖職者のことだ。
ホスピスは、緩和ケア病棟ともいい、末期の癌患者さんを専門スタッフがサポートし、安らかな死を迎えてもらうための施設だ。
安岡正篤師の言葉に、「人生五計」(宋の朱新仲)がある。
どんなふうに生きるかという「生計」、社会での身の立て方という「身計」、家庭生活や家でのやりくりという「家計」、どんなふうに老いるかという「老計」、そして最後に「死計」がある。
「死計」とは、自分はどんなふうに死にたいのか、という計だ。
いかに死ぬべきかは、いかに生きるべきかと同義語だ。
『人は生きてきたように死ぬ』(沼野尚美)
死ぬときに、多くの人から惜しまれて亡くなるのか、それとも、「やっと死んでくれた」とばかりに厄介者扱いされて死ぬのか、それは生きているときの行動による。
いくら、「最後だけは格好よく死にたい」、と思っても、今までの生き様(ざま)が死に様となるのだから、死ぬときだけ急に変わることはできない。
『あなたが虚しく過ごしたきょうという日は
きのう死んでいったものが
あれほど生きたいと願ったあした』 (カシコギ)
少しでも長く、一秒でも長く生きたかった人たちは大勢いる。
今、生かされている有り難さに感謝し、今、この瞬間を大切に生きたい。
【人の心に灯をともす】より転載
ところが。。。。。(苦笑)
つづく~
こんばんは。広島市南区の整体 口コミNo.1の佐々木整骨鍼灸院です。
昨日の続き・・・
メールを送り、この文章の内容をしっかりと意識し悔いの無いよう一日一日を楽しみながら生活して欲しいな~と思っていたのですが、一昨日来院された際、このメールについてご本人さんから話しがありました。
このメールを読んで「ショックを受け 落ち込んだ! 私の身体の状態は そこまで悪いのか~。」と感じた。っと。。。
何度も読み返しそうじゃないよね~というのが納得出来たそうですが、今日来た時ちゃんと聞こうと思ったそうです。
そこで僕は、
笑いながら、「〇〇さん この方のように、もう死が近いから、子供さんたちに手紙を書けと言うことではありませんよ~。今まで 手術から抗がん剤まで 本当に辛い治療をしてきて【死】を覚悟したと思うんですよ~!死を覚悟したときって、死より怖いモンなんて無いでしょうから、対人恐怖なんて気のせい?!(笑)って思えませんか?
死を意識したとき、辛いことも悲しいことも不幸だと思っていることも生きてるから味わえる事で、死んでしまったら、それらを味わうことが出来ない。
こんなに辛いことなら死んだ方がマシだ!という事も確かにあると思うけど、対人恐怖って?? どう? ホントに死ぬより恐怖?」って言うと、
「手術の後はそう思ってあまり人が怖くなかったんですが、段々と日常に戻ると。。。。」
そんなこんなで色々と話をしたのだが、前回までは所々でまだ目に涙を浮かべ悲しい表情が伺えたのだが、今回は顔色も良くほとんど笑いながら話していた。
「〇〇さん まだ今日で3回目だけど 元気になったね~!」というと、
「はい。まだまだ疲れることもあるけど頭痛も無くなったし 胃のもたれ感も無くなったし。」
「今回うちに来る前に散々迷ってやっと勇気を出して来院する事が出来たという事は、対人恐怖も克服できるかも知れないね~!!」
と言ってその日の治療を終了した。
次回は 来年初めに来院予定なので どのように彼女が変化したか楽しみだ!
今まで癌に限らず多くの難治とされる病を患った方を診てきたが、良い方向性に向かう方は、何かご本人さんの中で今までとは違ったモノに気づき、今までとは違った行動を起こされる。
やはり【病は呼びかけ!】痛みや苦しみ悲しみなど様々な辛い経験も、もしかしたら大切な何かを気づかせる大切なモノかも知れないと思う。今日この頃です。
本当に僕自身が気づかせてもらうありがたい経験を患者さんから学ばせてもらっているような気がします。
お電話ありがとうございます、
広島ルート治療専門院 佐々木整骨鍼灸院でございます。